大阪中１女子殺害 空白の４時間に何が 産経新聞 8月20日(木)7時55分配信
■１３日午後３時 不明の少年駐輪→午後７時 死亡推定時刻
「空白の４時間」に何があったのか。平田奈津美さんと、一緒にいたとみられる星野凌斗さんについて、１３日午後の足取りがはっきりしない。同日午後３時ごろには、大阪府寝屋川市の京阪寝屋川市駅近くの有料駐輪場に星野さんの自転車が止められていたことが判明。平田さんの死亡推定時刻は午後７時ごろとされ、捜査本部はこの４時間に焦点を当て、２人の行動解明に努めているとみられる。
◆ＬＩＮＥで「京都に行く」
「平田さんと遊んでくる」。１２日午後９時ごろ、星野さんは母親にそう告げ、自転車で市内の自宅マンションを出た。
平田さんについては、母親が１２日正午ごろに市内の自宅にいたのを確認し、姉も午後６時ごろに目撃。母親が１３日午前１時に帰宅した際には、姿が見えなくなっていたという。
２人が一緒にいる姿は、防犯カメラなどでたびたび確認されている。
１２日午後１０時～１０時半ごろ、通学先の市立中木田中から約５００メートル東のコンビニに２人がいるのを、近所の男性や中学の生徒らが目撃していた。
１３日午前１時～１時半ごろには、このコンビニから北西に約１キロ離れた寝屋川市駅前の商店街の防犯カメラが、２人とみられる男女を捉えている。２人はアーケードを行ったり来たりしており、平田さんとみられる少女が、閉店した店の前で地面に座り込む様子も確認できた。
午前５時ごろにも、再び同じ防犯カメラが、２人が横に並びながら駅方面に向かったり、引き返したりしている姿を捉えていた。
「野宿しようと思う」「京都の名所に行く」。１２日夜から１３日にかけ、平田さんは無料通信アプリ「ＬＩＮＥ（ライン）」で友人にメッセージを送っていた。ただ、電車やバスを利用し、京都方面に向かった形跡は確認できていない。
◆電話「家に泊めてほしい」
星野さんも同級生の女子生徒（１３）に電話やＬＩＮＥをしていた。女子生徒によると、星野さんは１３日午前０時すぎ、「家に泊めてほしい」と電話。女子生徒が親の許可が得られないため断ると、ＬＩＮＥで「６時にかえるから」「いえのまえにおるで」と繰り返し伝えてきた。さらに電話で「ほんまにあかんの」と尋ね、女子生徒が「ごめん」と謝ると「分かった」と電話を切ったという。
「あのとき無理にでも２人を泊めてあげることができていたら」。女子生徒は自責の念に駆られている。
１３日午後３時ごろには、星野さんの自転車が、寝屋川市駅近くの駐輪場に止められた。星野さんのものとみられる自転車の後部には「りょうとへ はやく帰ってきて。おこらないから ママ、たおれるよ。おねがいやから ママとこ帰ってきて。」と書かれた紙が貼られていた。
駐輪場近くでは平田さんのものとみられる自転車も見つかった。２人が駅周辺で何らかのトラブルに巻き込まれた可能性もある。
平田さんの遺体は同日午後１１時半ごろ、大阪府高槻市の物流会社の駐車場で発見された。
最終更新:8月20日(木)12時25分
