競泳男子400メートル個人メドレー瀬戸大也(21=JSS毛呂山)が4分8秒50の自己ベストで金メダルを獲得し、2連覇を達成した。これで、16年のリオ五輪代表にも内定した。

 「すごいきつい戦いでした。うれしいです」と喜びを爆発させた。

 得意種目である最初のバタフライで体1つ分の差をつけるなど、序盤から積極的なレース展開で攻めた。背泳ぎでは1度2位に順位を下げたものの、続く平泳ぎでふたたび逆転。2位に1秒25差をつけて最後の自由形に入ると、ゴールまで他を寄せつけなかった。2位ベッラスト(ハンガリー)とは1秒40差だった。瀬戸は「上がれなくなるくらい、スパートをかけられた」と胸を張った。

 大会前には、「200メートルバタフライでとれれば(200メートル、400メートル個人メドレーも)いける」と3冠宣言もしていたが、200メートルバタフライでは決勝6位。200メートル個人メドレーで準決勝敗退し「話にならない」と悔しさをあらわにするほど不本意な結果が続いていた。

 それだけに「とても苦しくて、あまりいいイメージできなくて。正直、ダメだと思ったけど、ポジティブに言葉を発してやってきました。ダメだと思ったところから立ち直れたのは自信になりました」と、喜びもひとしおだ。

 仲間の思いも背負っていた。これまで切磋琢磨してきた萩野公介が大会前に負傷。ライバルが世界水泳欠場を余儀なくされ、瀬戸は寂しさをにじませながら「テレビで応援しているから頑張ってくれと言われた。目標は公介の(日本)記録。それを意識して泳ぐ」と決意を語っていた。

 悲願の五輪での金メダルへ、瀬戸が大きな1歩を記した。

 ◆瀬戸大也(せと・だいや)1994年(平6)5月24日、埼玉・入間郡生まれ。6歳の時に水泳を始め、個人メドレー、平泳ぎ、バタフライなどで活躍。埼玉栄高時代は高校総体では3年連続で個人メドレー2冠を達成。13年4月から早大進学。同年世界選手権では男子400メートル個人メドレーで金メダルを獲得。家族は両親と妹。174センチ、70キロ。

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