住生、米生保の買収検討=中堅シメトラを4千億円超で 時事通信 8月9日(日)12時53分配信
住友生命保険が米中堅生保のシメトラ・ファイナンシャルの買収を検討していることが9日、分かった。人口減少で国内市場が縮小する中、世界最大の市場である米国に足場を築き、安定的な収益の確保を目指す。詳細は今後詰めるが、買収額は4000億円超となる見通し。
住生、米子会社売却を発表
住友生命保険は7日、米国で保険仲介業を手掛ける全額出資子会社の住友ライフ・インシュアランス・エージェンシー・アメリカ(SLIA)を1日付で米保険仲介業大手マーシュに売却したと発表した。SLIAは日系企業の従業員向けに医療保険などを取り扱ってきたが、米国の医療保険改革(オバマケア)に伴い、事業の将来性が見込みにくいと判断した。
マーシュは同社の傘下企業とSLIAを合併。これまでSLIAが手掛けてきた事業と住友生命からの出向者を除く従業員を合併会社に移管した。売却額は公表していない。(2015/05/07-20:03)
住友生命、米中堅生保と買収交渉 国内生保、米国に活路
朝日新聞デジタル 8月9日(日)17時46分配信
住友生命保険が米中堅生保シメトラ・ファイナンシャルの買収に向けて交渉していることが9日、明らかになった。買収額は4千億~5千億円規模になる可能性がある。国内の保険市場が伸び悩むなか、生保各社は活路を求めて米国へ相次いで進出している。
シメトラは1957年に創業し、本社はワシントン州。ニューヨーク証券取引所に上場しており、生命保険や年金を販売している。契約者は全米に約170万人という。
住友生命は中国やベトナム、インドネシアの保険会社に出資してきた。世界最大の保険市場である米国の保険会社を買収することで、収益増に加え、地域的なリスクの分散も狙っている。ただ、住友生命は他の海外生保の買収も検討しており、買収額も含めて流動的な面もある。
国内生保は、米国への進出に力を入れている。第一生命保険は今年2月、米プロテクティブ生命を約5750億円で買収し、7月には明治安田生命保険が米生保のスタンコープ・ファイナンシャル・グループを約6200億円で買収すると発表した。日本生命保険も海外での企業買収をめざす方針を示している。