【ニュース まとめ】はるさめ君にゅーす!

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長崎原爆の日:「歌の語り部」最年長は90歳 国内外公演 毎日新聞 2015年08月07日 10時28分(最終更新 08月07日 18時35分)

 

 

長崎原爆の日の9日に長崎市で開かれる平和祈念式典は、今年も「被爆者歌う会『ひまわり』」の合唱で始まる。国内外で公演する「歌の語り部」約50人は高齢化が進み、最年長の田川照子さんは今年90歳になった。「『核兵器も戦争も嫌だ』と思う被爆者の心を知ってもらいたい」と本番前の練習に励む。

 ひまわりは2004年に結成した被爆者だけの合唱団で毎年、式典冒頭で歌ってきた。各地の公演では、平和や原爆をテーマにしたオリジナル曲で被爆地からの思いを伝えてきた。今年5月には核拡散防止条約(NPT)再検討会議開催に合わせて渡米し、初の海外公演も経験している。

 田川さんは知人の誘いで結成間もなく加入し、10年以上がたった。高齢化などで活動継続が難しいメンバーもいるが「被爆者自身が生きて、立って、歌っているということで、伝わるものがあるはずだ」とステージに立っている。10月にはドイツでの公演に参加する予定だ。

 原爆投下時は長崎市内の病院にいた。爆心地から約1.4キロ。当時は敵機が長崎に近づいたことを軍などに連絡する監視部隊で働いていたが、休みだったため入院中の義姉の世話をしていた。「お昼の支度をしようか」と思った時、閃光(せんこう)に見舞われた。爆風で病院も倒壊したが、下敷きになるのは免れ、寝間着の義姉を背負って避難した。

 腐敗臭が充満した救護所でけが人の介抱にあたったことや、水を求めて息絶えた人で埋まった川の光景を忘れることはない。戦後、何度誘っても「ケロイドが恥ずかしいから」と会うのを拒み続けた友人もいた。「『運命』という言葉で片付けられないほど、理不尽な苦しみを与えるのが戦争であり原爆だ」と田川さんは言う。

 国会では集団的自衛権の行使を認める安全保障関連法案が審議され、田川さんは「私たちの思いとは違う動きが出ていると感じる」。式典では、胸にヒマワリを挿し「もう二度と」を歌い、参列者に訴える。「もう二度とつくらないで わたしたち被爆者を あの忌まわしい日を 繰り返さないで」【小畑英介】

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